2008年6月27日金曜日

販売奨励金

高額商品には販売奨励金(インセンティブ)があることが多い。これは何かというとある販売目標をクリアするとドカンとご褒美がもらえる仕組みなのだ。例えば10万円の品物を4万円で仕入れて7万円で売ると3万円の粗利だ。ここでぼくみたいな客が値切って6万円で買うと1台あたりの儲けは2万円しかなくなる。100台売って200万円の儲けだ。
「悪くないよねえ。」
家計感覚で言うともちろんそうだ。ところがお店は人件費、広告費、店舗代、倉庫代その他諸々の経費がかかっておりこれくらいの粗利じゃやっていけない。つまりは赤字だ。例で出した販売、仕入の比率は大体はそんな感じだからどうやって利益を出すのか不思議になる。

ここで販売奨励金の登場だ。100台売るとなんと200万円の販売奨励金(例えば)が(メーカーから)出る。現金で出るか、仕入のディスカウントになるかはどっちでもいい。とにかく台数を売れば儲かるのだ。これが決算期だとかキャンペーンだとかでは達成に微妙な数値となりセールスマンは目標達成に躍起になる。極端な話だと単品では赤字になっても台数を達成したい。すなわち大きな値引きが期待できる。これが販売奨励金の仕組み。

売るのも買うのもチャンスがものをいう。とくに売れているディーラー(販売店)ほどこの奨励金が幅を利かせる。もっとも最近ではこの奨励金より、はなから仕入価格の引き下げやその他のサービスを強制する量販店が多い。完全にメーカーと立場が逆転しているケースも多い。メーカー受難の時代なのだ。

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