2008年4月4日金曜日

遊びじゃないんだ!!

仕事をして失敗するとよく言われる言葉がある。誰しも経験があるだろう。
「ビジネスなんだから」
「遊びじゃないんだ」
など仕事の厳しさを説く台詞だ。みんなそんなことはわかっているつもりだ。このあたりが資本主義社会のひずみを象徴しているような気がする。おそらく99.9%の人たちが会社に損害を及ぼそうとして行動するわけじゃない。それでも時々失敗する。こんな時に
「やっちゃった・・・まあいいや、次がんばろう」
と前向きに明るく振る舞う人間を世間は嫌う。
「やっちゃった・・・どうしよう・・・(空回りかもしれないけど、無駄かもしれないけど)とにかく一所懸命やる、反省する(振りをしよう)」
こんな人間を世間は容認する。要するに失敗は決して許されないのだ。失敗した人間は罪に服さなければならない。色めがねで見られる。

仕事は元来クリエイティブなものだと、ぼくは思う。何かを生み出すから仕事なのだ。人間なのだ。ただ食うために活動をするのはケモノと一緒じゃないか。肉体労働だって物をつくる、サービスを提供する。それがもし流れ作業だって物を生み出すのだ。それなのにいわゆるサラリーマンは自らの仕事に価値を見いだせないでいる。会社に定時に出勤すること、定時まで勤めること、当たり障りのない真面目な態度を示すこと。これが優秀なサラリーマンと定義される。おかしくないか!

マニュアル化が叫ばれて久しい。どんどん非人間化していく。坂本龍馬が海援隊にマニュアルをおしつけたか?岩崎弥太郎が三菱の社員にマニュアルを作ったのか。孫正義はマニュアル通り動く幹部を使ってソフトバンクを築き上げたのか。

マニュアルを否定するつもりではない。時には必要だ。でもいつかロボットにとって代わられる。技術が進歩すれば。例えば伝票を書く、パソコンに入力する。ファイルに綴じ込む。こんな作業は果たして必要か?財務諸表だってコンピュータが勝手に作成してくれるようになったのを忘れたか。経理、財務のスタッフはこれに多大な人員と時間を割いている。本来の目的よりも作業そのものが仕事になってしまっている。

それでも
「仕事なんだから、遊びじゃないんだ!!」
と極めて感情的な世論を盾に上司は今日も叫び続ける。少し違うような気がする。

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