2008年3月2日日曜日

逡巡、そして決断

現在の年収から数百万円のダウンを提示されたわけだが、それでも他の会社に比べると高い給料だ。

まっさきに子供の顔が目に浮かんだ。反抗期らしい反抗期もなく国立大学を目指す高3の息子、今年から中学生になる小6の無邪気な娘。今まで「アットホーム」などとは縁遠い生活を送ってきたぼくにとっては不思議な感覚だった。
「家族のために我慢しよう。誰だって好き勝手に生きているわけじゃない。みんな辛いことに耐えて生きているんだ。それにまだぼくが取り組んできた仕事では役にたてるはずだ。」
自分にそう言い聞かせて数日が過ぎた。新しい職務だってやりがいが見つかるはずだ。

そして迎えた月末の幹部会・・・依然として会議は針のむしろだ。もうこんな状況が2年も続いている。冒頭で社長からの一言がぼくの雌雄を決した。
「今のミッションからも解任だ。やらせることはないけれど遊ばせてるわけじゃないから何か働かせるように!」
KT・・・空気が読めないぼくにもはっきりと空気が読めた。
「やめよう」
一寸の虫にも五分の魂、武士の一分のキムタクがなぜか思い浮かんだ。人生で最も決断力を試された決断はほんの数秒でなされた。

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